専門家による開業・経営立て直しの為の経営ノウハウ集一覧
エステ【個人事業主】届出について
【 個人事業主の場合 】
税務の届出は「国」と「都道府県」、さらに市町村(区)に提出します。
大きく分けると「国税」と「地方税」の2つ。
国と都道府県それぞれに届け出る必要があります。
▼「国税」とは・・・
「所得税(事業所得)」と「消費税(1000万以下なら免除)」
▼「地方税」とは・・・
「事業税」、「住民税(都道府県)」、「住民税(区市町村民税)」
そのため、税金を払わなければならないところ全てに「事業を始めた」
という届出をしなければなりません。
■届出先:
【国税】→個人事業開廃業等届出書
(届出先:税務署/国税庁のホームページからダウンロード可能)
【地方税】→個人事業開始申告書
(届出先:都道府県及び市町村/それぞれ都道府県市町村主税局から
ダウンロード可能)
注意:
・事業所が別にある場合は、本店(本社)とは別に、事業所の所在地で
納税する義務があります。
・個人事業主でも従業員がいる場合は、税務署に届け出る必要があります。
→「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」
★★ よく耳にする【青色申告】って何? ★★
■確定申告「青色申告承認申請書」
届出先:税務署
確定申告には青と白があり、「青」の方がお得です。
所定の帳簿書類を備え付けて毎日の記帳を正確に行い、その帳簿に基づいて
正確な申告をする個人事業主に、税金の面で優遇されます。
青色申告用のソフトはたくさん販売されており、PCで簡単に記帳できるよう
になっていて便利です。
★★ こんなにある「青色申告の優遇措置」 ★★
1.青色申告特別控除
必要書類を確定申告書に添付して期限内に提出している場合、最高65万円を
所得から控除することが認められます。それ以外は最高10万円まで控除。
2.青色事業専従者給与
15歳以上の生計をともにする親族や配偶者の給与は(適正な労務の対価であれば)
必要経費として認められる。
3.貸倒引当金
売掛金、貸付金など貸金の貸し倒れによる損失の見込額が、必要経費として
認められる。
4.純損失の繰越と繰戻
事業所得が赤字になり、損失が生じたときには、その損失額を翌年3年にわたって、
各年分の所得から差し引くことができる。また前期も青色申告の場合、
損失の繰越に代えて損失額を前年の所得から差し引き、前年分の所得税の還付を
受けることも可能。
このほか、
■社会保険に関する届出
★会社員の場合→「健康保険」「年金保険」「雇用保険」「労災保険」
★独立し、個人事業主→「国民年金」「国民健康保険」
個人事業主が、従業員を雇った場合は・・・
【健康保険】【厚生年金保険】→届出:社会保険事務所
※5人以上の場合は社会保険加入が義務付けられています。
(アルバイト雇用も、2ヶ月以上、一般労働者の4分の3の勤務日数・時間であれば
社会保険加入)
【雇用保険】→届出:公共職業安定所
【労災保険】→届出:労働基準監督署
これらそれぞれの届出を専門の「士業」の方が代理で行ってくれます。(有料)
例)「社会保険労務士(社労士)」「税理士」など・・・
ぜひ参考にしてください。
エステ「個人事業」か「法人」か
業種によらず、開業をする上で必ずしなければならないのが、
「税務」と「労務」の届出です。
これは「個人事業主」として開業するのか「法人(会社)」として開業するか
で全く異なります。
そしてエステ開業予定の方から「個人事業主と法人とどちらがいいですか?」
という相談を受けることがよくありますが、規模や売上構成によってまちまちです。
「個人事業主」と「法人」では差異があるのでそれぞれ理解した上でどちらで
始めるのか、判断材料として参考にしてください。
(すでに開業している方も参考になると思います。)
■参考
「個人事業と法人の比較」
http://j-net21.smrj.go.jp/establish/startup/jirei_e001.html
ポイント)
・所得税と法人税の大きな違い:「課税計算の方法」と、「損失の繰越」。
・法人の場合、経営者の役員報酬にも所得税が課されるため一概にはいえないが、
利益が大きくなるほど法人のほうが課税負担が少なくなる場合が多い。
もしテナントタイプで、従業員を増やしていく予定であれば、
法人(会社設立)の方が、経費面でいろいろ節税もできますしメリットは大きいです。
その代わり「個人事業」と違って法人地方税(年間7万円)が毎年確実にかかってきます。
この負担額を考えると、おおよその感覚ですが、月商70~80万以下で1人ないし2人で
運営するサロンの場合は、「個人事業主」という感覚です。
ご自身の事業スタイルはどちらでしょうか?
エステ【会社設立】のメリット
【会社設立方法】
法人化(会社設立)する「メリット」としては大きく以下の4つが挙げられます。
1.税金面
2.信用度
3.資金調達
4.倒産
1人で始められるエステ業であっても、取引先業者さんや、不動産会社さん
広告代理店さん、金融機関など長いお付き合いをしていく上で、最低限、
「社会的信用」を得るため「会社設立」をすることは、重要になってきます。
節税面でも大いに活用することができます。
1.【 税金面 】
▼法人→法人税、法人住民税、法人事業税
(役員報酬に対し、所得税、個人住民税)
▼個人事業主→所得税、個人住民税、個人事業税
【個人事業】:申請当初15%~その後、最高で50%
【法人】:申請当初30%~その後、最高で42%
★★「給与の考え方の違い」★★
※個人事業では社長への給料の支払いは経費にはなりませんが、
法人の場合社長への給料が役員報酬として経費になります。
よって税金をかける元となる利益が法人の方が低く税金が安くなります。
給料の支払いも含め、法人事業だといろいろな経費が計上できます。
2.【 信用度 】
法人化に必要な「資本金」があり、会社設立のために資本金を用意したことで、
まず信頼感が得られ、その額は多いほど、信用・評価されます。
個人事業主は資本をかけたとしても「信用を示す証拠」のようなものが法人と
比べて少なく、信用度が低いということになります。
借り入れをする場合も、この「信用」は大前提となってきます。
3.【 資金調達 】
(新会社法により「有限会社」は作れなくなりました)
株式会社とは、事業にするために社会からお金を集める事業形態です。
株主はもし会社が倒産しても、株主有限責任の原則のルールなどがあるため、
株主は安心して出資することができます。
一方、個人事業の場合、経営に出資するということに「法的な根拠」が作れないので、
利益がでても、その分配について取り決める根拠を作ることが難しいでしょう。
4.【 倒産 】
法人の場合、事業に失敗して法人の財産を失うことになっても個人財産は出資分を
失うだけです。
※所有と経営が一致する「株主=社長」の場合は、債権者に対して責任を負わなけ
ればならない。個人事業の場合、個人の預金や家などを処分して、借金の返済に
充てなければなりません。
まず自宅開業などから始める方は、個人事業として開業し、節税する必要があるほど
儲かってきたら株式会社などの法人にするというのがいいでしょう。
なお、会社設立の手続きは、少々手間がかかります。
会社設立は多くの行政書士さんが代行しており、代行料も安くなっています。
(「会社設立」というキーワードでヤフーなどで検索してみてください。)
その手続きに時間を割くよりも、お金を払ってでも依頼して、その分、
最も大事な「開業シュミレーション」に時間を割くことをお勧めいたします。
■参考書籍:
個人事業・自由業者のための会社をつくるメリット・デメリット本当のところズバリ! (単行本)
井上 修 (著)
【統計データ】日本のエステティックサロン総市場
○日本のエステティックサロン総市場
(引用:業界誌「Diet&Beauty」掲載:矢野経済研究所による)
2006年度のエステティックサロン総市場は、3,977億37百万円であり、前年比で99.3%と昨年度から一転し微減推移となった。
近年では、消費者の健康や美容意識の高まりから、エステティック市場への注目が集まっており、今後の市場を睨んだ団塊世代や団塊ジュニア世代をターゲットとしたサービスの普及が加速している。
シルバー世代への加齢美、低年齢層世代への健康・美容、また男性を対象としたメンズエステティックにアプローチするなど、エステティック業界およびその周辺市場において競争が激化している。
有力エステティックサロン各社は、引き続き差別化のための付加価値サービスとして、スパや岩盤浴、リラクゼーション施設などの設置などを進め、多様なメニューを展開している。また、物販についても高機能化粧品や健康食品などは堅調に推移しており、通信販売の強化などで顧客獲得へ注力している。
また男性を対象としたメンズエステティックにアプローチするなど、エステティック業界およびその周辺市場において競争が激化している。
有力エステティックサロン各社は、引き続き差別化のための付加価値サービスとして、スパや岩盤浴、リラクゼーション施設などの設置などを進め、多様なメニューを展開している。
また、物販についても高機能化粧品や健康食品などは堅調に推移しており、通信販売の強化などで顧客獲得へ注力している。
(引用:業界誌「Diet&Beauty」掲載:矢野経済研究所
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【エステ開業計画コラム】「ベッド数の設定」で明暗が決まる
月々サロン経営にいくらかかるか、わかりますか?
(看板の出せない2ベッドのマンションエステを想定)
・人件費 2人×23万
・家賃 20万~30万(都心15坪程度)
・光熱・通信・サーバー費 5万円
・消耗品費 5万~10万
・広告費 30万円
・マシンのローン 15万
・その他雑費 10万円
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最小限のコストでも
1店舗につき、月々 125万円 かかります。
最小限でも正常な運営をするには、
ここからどこも削れないのです。
しかしスタッフ2人で2ベッドで回して、最大で月商いくらになりますか?
せいぜい200万弱ではないでしょうか。
50万程度しか残らないし、必ず見えない出費もあるので、むしろ足りないくらいでしょう。
しかも2ベッドでは当日キャンセルのリスクが大きすぎます。
軌道に乗るどころか、毎月が「自転車操業」的になってしまいます。
それでは商売としては、利益が出ず努力が報われないパターンかもしれません。
2ベッドの店舗として最小規模で想定しましたが、
これが4ベッドの場合、10ベッドの場合はどうか想定しましょう。
個室のベッドが作れなければ、待合にリクライニングチェアでブースを作ったり、
ネイルスペースを作ったり、工夫して「ベッド数」を増やすことは可能です。
またそれに伴い、人員を増員するか、放置型のマシンを入れるなど
コストがかかりますが、確実に売上を上げることができます。
飲食店と同じで、最初のベッド数の設定で売上が決まるため、
ベッド数(定員数)が多いほど売上る可能性があるということを前提に
開業計画を立てましょう。
初期の投下資本と、売上と、毎月のコストとのバランスを考えて
中長期計画で確実に売上の「伸びしろ」を確保しておきましょう。
・客単価
・リピート率
も大事ですが、最大で1日何人動員できるかの器、つまり
「ベッド数の設定」が、サロンの明暗を分けます。
「今どきの★エステ経営研究所」
所長 星山玲
